サクラ

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No.380 サクラ
福島の私の周りでは、待ちわびた桜がやっと満開の時期を迎えました。厳しい冬の間は鋭い目つきだったヒヨドリも、春の陽気で浮かれつつ多忙を極めています。桜の蜜を吸っているのか、落としているのかわからないほど大雑把な動作で飛び回り、くちばしは黄色い花粉で粉をふいています。桜は、咲き始めると同時にすでにさびしさを伴う花です。開花の途中で気温が下がる日があると、延命できたようで嬉しいぐらいです。けれど散り際に感じたせつなさもつかの間、葉桜の頃にはすでに心は初夏にとんでいき、待ちわびた春のことなどすっかり忘れてしまうのでした。

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