第267回　バラ
バラの品種は19000種以上あると言われていますが、それ程までにあくなき追求心をかりたてるものは一体何なのでしょう。現在の園芸品種のルーツはカザフスタンなどの中央アジアから日本を含むアジア地域のバラですが、南半球に自生のバラがないというのは意外でした。マイク真木の「バラが咲いた」の歌に真っ赤なばらへの唯一の想いを知り、布施明が歌い上げる「薔薇より美しい」の日本人離れした直接的な表現にタジタジとなり、加藤登紀子の「100万本のバラ」の全てをなげ打つ貧しい画家にハラハラし、薔薇にまつわる作品には何かと影響を受けてきました。懐古趣味と言われそうですが紅白の季節でもあるので、振り返ります。もしバラを贈られたら言葉ではうまく表現できないそこらへんの心情が交錯しているものと思っていただきたい。