
No373 梅
ここ福島ではやっと桜が咲き始めました。咲き始めたところに春の嵐が早速の試練を与えて枝を激しく揺らしています。先走りすぎたいくつかの桜の花が、まだ堅く閉じている蕾たちを泣き笑いで横目に見ています。と書きましたが、今日は桜の季節にいよいよバトンを渡そうとしている最後の梅の花です。桜が人々を巻きこんで主役になる花だとすると、梅は鳥のさえずりに耳を澄ませて一人里山に咲く姿が似合う花です。桜は散る姿を惜しまれるけれど、梅の終わりは桜の開花とともにかき消されてしまいます。それでも、この天を仰ぐ梅のめしべおしべは花のあとにも実りを残して次の年へと豊かな思いをつないでいくのです。



