ワレモコウ

e0ead9666fc4cdef231d3ed54cdc1ed0

No.508 ワレモコウ
「吾亦紅」 母親への思いをこめた歌のタイトルでこの花を知った方も多いかもしれません。赤茶色の穂が印象的ですがこれは花が終わったあとに残ったガク(萼)の色です。吾亦紅は「吾もまた紅」と読み、それにまつわる名前の由来も諸説あります。由来とは別に高浜虚子が詠んだ、「吾もまた紅(くれない)なりとひそやかに」の句が気持に添います。吾亦紅は紅の華やかさとはほど遠いのですが“私も紅なんです”と控えめに主張する心が意地らしく思えます。ひっそりとした秋の月を愛する日本人の気持ちに通じるのでしょうか。

page top