白梅

白梅No.582 白梅
白き蕾の時期から咲き始めの椀型、クジャクの王冠を載せたような成熟の時まで、ひと枝の中に人生の満ち引きが混在していて、そしてどの時期もそれぞれの味わいで咲いています。花瓶に挿した梅は、そろそろ花の時期も終わりに近づいてきました。梅の人生も終わったかと思うころ、一気に芽吹いてくる新生児のような緑いろ。花と向き合っていて打たれるのはこんな時です。水しかない環境で、最後まで残された可能性にかけています。同じ枝には、迷惑ものの何かの卵も、期待感いっぱいでしがみつき中です。
2014年3月7日

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