ミズヒキソウ

186mizuhikiso
第186回 ミズヒキソウ
花穂が水引のごとくで「ミズヒキソウ」。タデ科で「金線草」とも呼ばれます。茶花として好まれるので秋の茶室を思い浮かべたら、花開く前の孤立した線の美しさを強調したくなりました。極小の赤い小花の命は午前中の2,3時間だけで、種になると先端に小さなかぎ針のような突起を出して動物や衣服を待ち受けます。そうやってこの繊細な線は「ここではないどこか」に運ばれるチャンスを風に吹かれて待っています。

page top