第169回　イヌキクイモ
「犬菊芋」。「犬」がつくのは昔人のシビアな命名センスによるものです。北アメリカ原産で河原や道端に咲いていますが、良く似た「菊芋」は大きめで飼料用などに嬉しい芋、「犬菊芋」は掘ってはみたけどイマイチな貧弱な芋。犬も迷惑顔ですが、双子のような2種を見分けるにはまずは掘ってみよというわけです。有益さには欠けますが、夏の終わりの最後まで、太陽を味方に強い黄色を見せつける姿には「がんばっとるのぅ」と声を掛けたくなります。雑草として迷惑がられたって頓着しない強さがうらやましい。