ヒマ


第241回 ヒマ
一度は聞いたことがあると思います。ヒマシ油の「蓖麻(ヒマ)」です。「唐胡麻(とうごま)」とも呼ばれます。赤い実のとげとげの中に3つ種子が入っているのですが、この種からとった油が「ヒマシ油」で、下剤や機械油として使われます。ヒマシ油は低温でも固まりにくいことから、航空機に使用されて第二次世界大戦中には栽培も盛んだったと言います。インドでは紀元前2000年頃から灯りや下剤として使われていた記録があり、長きに渡って暮らしに近いところにある植物でした。とげとげの赤い実、茶色に変わる頃には「がちがち」にとんがってかたくなになってしまいますが、実になりたての頃のトゲはやわらかくて気持ちいいぐらいです。赤の美しさから花材としても使われています。

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